藝術学舎

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藝術学舎は京都造形芸術大学が運営する一般に開かれた講座です。

多彩なジャンルで展開される藝術学舎の講座の一つ「浴衣の仕立て」の講師を担当して3年目になります。

染織コースの方はスクーリングで染めた絞りの浴衣を、他のコースや一般の方は市販の浴衣地で仕立てます。

いくつになっても、磨く、出合う。

集中演習は私も受講生の皆さんにとってもハードスケジュールですが、藝術学舎のキャッチコピーのとおり豊かな時間を過しています。

 

ミニ着物!!2

ミニ着物 (2)

生徒さんの作品です。

先月仕立てたミニ着物に合わせてピンクの長襦袢も仕立てました。

子供たちが遊んだ懐かしいお人形に着せてみました。

ミニ着物!!

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昭和初期のものでしょうか。

アンティークな生地で装飾用のミニ着物を仕立てました。

サイズは約55㎝です。

工作用の細い棒と台を用いて写真のように飾ってもステキです。

和裁教室では各自思い思いの作品を仕立てています。

道中着(着物衿のコート)

道中着は道行衿のコートより気軽に脱ぎ着が出来るので、とても重宝するコートです。

素材によりカジュアルからフォーマルまで着こなせます。

袖の振りをなくして付け詰にすると防寒になります。

道中着は着物や羽織から仕立て直すことが出来ます。

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飾り紐は市販のものや共布で作ります。

第69回正倉院展

正倉院展に行って来ました。

今年は羊木﨟纈屏風(ひつじきろうけちのびょうぶ)が展示されていました。

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これは絹地にろうで防染して模様を染めた後、屏風に仕立てたものの一部です。

ペルシャ風な印象を受けますが日本製だそうです。

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平成十五年(切手趣味週間)と平成二十七年(正倉院の宝物シリーズ第2集)では記念切手の図案にもなりました。

この隣には防染に使ったろう(薬としても使う)と保存用の麻袋も展示されていました。

ろうはミツバチの巣から採ったもので、ベーグル(パン)の形に固めています。

こちらは見た目も地味で人垣もまばらでしたが、私には興味深い品々です。

他にも帯飾りや組ひも、敷物や経帙(きょうちつ・経典を束ねて巻くカバー)などが展示されていました。

正倉院展の染織品は木製品や金属製品よりも、より1300年の時の流れを感じることができます。

世界に一つだけの着物

大学で染織を学ばれた後も、精力的に着物作品を制作されている

徳田民子さんと南淵ミカさんの着物を紹介します。

私も制作のお手伝いをしているようで、楽しく仕立てをさせていただいています。

徳田さんの作品は、旅行をしたトルコの風景からイメージをふくらませた着物です。

大胆な色の組み合わせも上品にまとまっていて素敵です。

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南淵さんは絞り染めの技法を生かした着物の作品を発表されています。

絞り染め+アルファの可能性を追求されています。

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絞りの羽織をかわいい女児の着物に!!

軽くておしゃれな外出着として、絞りの羽織が流行した時代がありました。

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若い頃着用していた絞りの羽織は、仕立て直してお孫さん(3~4才児用)の着物にすることが出来ます。

この着物は、教室の生徒さんが仕立てられました。

羽織の衿だった部分も工夫して裁断し、共八掛にすることが出来ました。

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孫さんはこの春誕生されたばかりですが、成長されるのが楽しみですね。

懐かしい写真も提供してくださいました。

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思い出の着物で絞り染めを楽しむ

この白い生地は礼装用の重ね着でした。

現在、黒留袖などの礼装用の着物は二枚重ねて着ているように、

見える部分だけを縫い付ける「比翼(ひよく)仕立て」という

技法で仕立てますが、50年程前までは本当に二枚重ねて着用

していました。

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これは教室の生徒さんのお母様のものです。

傷みや汚れもないので長襦袢に仕立て直したらと提案しました。

そこで身近にあるビニールひもで巻いたり、丸い綿で布を挟ん

だりして、絞り染めを一緒に楽しみました。

絞り染は、ほどく時とてもワクワクします!!

染料は「こがねばな」という天然染料で銅媒染にすると

やさしいクリーム色に染め上がりました。

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出来上がりをイメージして衣裄に掛けてみました。

紬の着物などに似合うステキな長襦袢に仕上がりそうです。

組合バスツアー

和裁組合の行事で、伊賀上野と信楽方面へのバスツアーに参加しました。

伊賀くみひも組匠の里には、くみひもの歴史やいろいろな技法を紹介する資料室があります。

ここで私たちも、くみひも作りを体験しました。

丸台に八玉金剛組という技法でキーホルダーを作りました。

陶芸の町信楽では、たくさんの「タヌキ」にも出会い、窯元で登り窯についての解説を聞きました。

ところで、信楽で一番生産しているのは「タヌキ」ではなく、「タイル」だそうですよ。

関西では馴染みの伊賀と信楽、古くから育まれて来た伝統産業をこれからも守っていってほしいものです。

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